2018年 講演会・定期総会・懇親会のご報告
【2018年09月12日】
8月18日(土)、今出川キャンパス 良心館105教室で講演会と定期総会、寒梅館 7階 ウィル(旧セカンドハウスウィル)にて懇親会が開かれました。
◇◆ 講演会 ◆◇
講師:早稲田大学 文学部 教授 竹村 和久
会場:今出川キャンパス 良心館 1階 105教室
時間:15時~16時30分
今年の講演会は1983年卒の竹村和久さんにお越しいただきました。竹村さんは早稲田大学文学部において社会心理学や経済心理学などの授業を担当されています。特に行動経済学をベースにした消費者の意思決定研究をすすめられています。日本消費者行動研究学会の会長などを歴任され,当分野を代表する気鋭の研究者です。
講演では「心理学と行動経済学」というテーマでお話しをしていただきました。行動経済学はトゥバスキーとカーネマンが創始した学問分野で,人間がもつ非合理性(人間が行う認知判断は必ずしも正確で計算通りのものではないということ)を前提とした経済学理論です。カーネマンはこの研究成果により2002年にノーベル経済学賞を受賞し,また最近では2017年に同分野のセイラーがノーベル経済学賞を受賞するなど,非常に注目されています。
行動経済学はもともと社会心理学から派生したものと言え,心理学と非常に関連性の強い分野です。このような行動経済学に基づき消費者の意思決定,心理学との関連性,消費者の価格判断などについて,身近な例を取り上げながら分かりやすくお話しをしていただきました。また最近取り組まれているニューロマーケティングについてもご紹介をいただきました。
90分足らずの限られた時間でしたが,非常に豊富な資料を用意していただき,最先端の分野について勉強をさせていただきました。恩師である亡き小嶋外弘先生が提唱されていた心理的財布理論が行動経済学と同様の観点を持っていたというご指摘は非常に感慨深く,また消費者行動という身近なテーマだけに,卒業生にとっては自身の仕事や生活に活かすことができる内容で,有意義な時間を提供していただきました。
ここに改めて竹村さんに感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました!
◇◆ 定期総会 ◆◇
会場:今出川キャンパス 良心館 1階 105教室
時間:16時45分~17時10分
年間の事業報告・計画、決算・予算ならびに会則変更について承認を得ました。
事業報告・計画、決算・予算案は、本年度の会報に掲載しています。
会則変更の要点は、個人情報保護法が2017年5月に改正に伴い、大学との間で個人情報の共同利用へと変更するための対応を行うこと、同窓会の運営においてコンプライアンス遵守、ガバナンス強化を図り、透明性を高めること、実態にそぐわない事項を訂正することで、主な変更内容は次のとおりです。
1)会員の要件に心理学部、心理学研究科の卒業、修了生とのみ記載のため、文学部文化学科心理学専攻、文学部心理学科、大学院文学研究科心理学専攻を盛り込む
2)会計監査役を廃止して監事を新設し、会計に加えて、業務や意思決定も監査を行えるようにする。
3)総会の決議事項が常任理事会で承認できるとなっていたため制限を設ける。
4)個人情報の大学との共同利用のために会の目的として「心理学研究の発展に寄与」から「心理学部、心理学研究科、同志社大学の発展に寄与する」へと変更する
5)同窓会の個人情報管理について構成員、財政、運営が異なる心理学会が行うことは法律の趣旨にそぐわないため、心理学会部会から心理学同窓会へ名称を戻す。
5)学年から選ばれた理事が常任理事になった場合に、同学年から理事の補充をしていたことが代議員制に反することから、理事、常任理事、役員がそれぞれ兼務できるようにする。
6)理事、常任理事、役員、及び監事の守秘義務を規定。
なお、大学と同窓会、学会と同窓会の運営体制の調整ができる猶予期間が必要なことから、施行は2019年4月としています。
◇◆ 懇親会 ◆◇
会場:今出川キャンパス 寒梅館 ウィル
時間:午後5時30分~7時30分
山田会長の挨拶に始まり、本年3月に定年退職された鈴木直人名誉教授の挨拶、橋本恵以子さん(1960年卒)に乾杯の音頭をとっていただき、しばし歓談となりました。
その後、お楽しみの抽選会では、出席者中、一番最近の卒業生である池内 泉さん、林 大貴さん、平松真紀さん(2017年卒)にくじ引きのご協力をしていただきました。
最後は、小島副会長の挨拶から、恒例のカレッジソングを元グリークラブである渡部豊さん(1989年卒)、九鬼邦光さん(1983年卒)のリードのもと74名の参加者全員で歌い、同志社チアーで締めくくりました。
みんなの笑顔が眩しいですね。また、来年も素敵な笑顔で集まりましょう☆
他にも当日の写真をご覧になりたい方は……こちらからどうぞ。